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マルセル・ブリヨン「幻影の城館」 [(本)Livre]

マルセル・ブリヨンの「幻影の城館」読書感想文。
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ブリヨンは小説ではなく美術評論で何冊かを流し読みしていた。
この小説、なんとも美しい。読み進むのがもったいないくらいだった。

小説としての文体やらなんやら未熟な部分は多々あるかもしれない。
でもそんなことはどうでも良くなってしまうくらい美しい世界が詰まっている。
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一言印象は白昼夢的。
長く伸びていく影の手が何層にも重なった薄くもろい
劣化したパラフィン紙を剥離していくような感覚。

暗い濃い霧の鬱蒼とした森にある城館への入口

林苑 庭園の石像

精神的苦悩をもった木々 

様々な鉱物が暮らすグロッタ

7オクターブのフルートの音

影のようなバルベ犬

見えているのに見えていない

触れているようで触れていない

マルセル・ブリヨン=Marcel Brion
フランス人ではとってもポピュラーなお名前”マルセル”。
兎に角、大好きでしょうがないマルセル・ベアリュと同じ名前。
名前だけじゃなくてこの二人のマルセルの世界は不思議と
近いものを感じる。べアリュの方が後期の人なので影響受けたり
してるのかなーとぼんやり考えてみたり。
ベアリュの長編小説「夜の体験」もブリヨンの「幻影の城館」も
両訳者が解説しているがテーマはイニシエーション=儀式。
主人公が出会う人々に対する感情なんかも似ていたり。


長い長い旅路のあとの儀式とは…それは読んだ人のお楽しみ。

今回イメージにつかった画像はフランソワ・ウタン
造園デザイナーであり版画家ウタンの作品はこの小説のイメージにピッタリ。

幻影の城館 マルセル・ブリヨン

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夜の体験 マルセル ベアリュ

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